第五章:活用のコツ

Chat-GPTの登場により、検索市場が脅かされています。しかし、AIで生成できない通販サイトのようなコンテンツでは、まだまだSEOはマーケティングに欠かせません。

UGCツール(User Generated Contents)は、通販サイトに口コミを掲載するツールとして知られています。このツール、確かにECの売り上げの向上に貢献するものですが、実はSEOにも多大な影響を与えます。

UGCツールが通販サイトのSEOに寄与する理由

通販サイトのSEO戦略において、UGCツールが有効な理由は以下のようなものです。

  • 客観的な口コミは、ユーザーにとって価値があると評価される。
  • 口コミにより、コンテンツボリュームが増える。
  • 口コミには、「商品名」や関連するキーワードがたくさん含まれている。
  • 定期的に更新されるため、鮮度の高い情報と判断される。
  • 口コミは、そこにしかない独自性の高い情報と判断される。
  • 検索結果画面にレーティング(星評価)を表示できる。

UGC(=ユーザ生成コンテンツ)という通り、口コミはほとんど自動で生成されます。もちろん、「ユーザーにとって価値があるか」という大前提は欠かせません。

ただ、上記のポイントを理解した上で慎重に実行すれば、UGCツールを使った口コミの掲載は、手間が小さく、効果の高いSEO施策となりえます。

UGCツールをさらに活用するには

UGCツールに搭載される機能は、さまざまです。いくらマーケティングのためとはいえ、すべてを理解した上で使いこなすのは簡単ではありません。

そのため、まずは目標をしっかり定め、それに関連する機能に絞って活用を検討することをおすすめします。

目標を踏まえてトライ&エラーを繰り返す

この目標は、運営する通販サイトや商材の特性を踏まえて、何のために何をどうしたいのかがわかる形が理想です。例えば、「売り上げをX%アップする」ために「サイトへの流入数」を「X%増やす」という形です。

もちろん、サイトへの流入数に比例して売り上げが伸びるとは限りません。商材から遠いキーワードで検索しているユーザーを取り込んでしまったら、むしろ流入数に対する売り上げの割合は下がります。

ただ、そうした現象を分析し、数字を根拠にノウハウを蓄積していく作業は、のちに素晴らしい財産となります。そのためにも、まずは相応の精度を持った目標を明らかにすることが大切です。

定期的に分析することの意義

口コミには、商材やマーケティングの優位性や欠点がダイレクトに反映されます。SEOのためだけに留めておくのは、大きな機会損失であると言えます。

多くのUGCツールでは、管理しているUGCの諸データを計測・分析できる機能を用意しています。Googleアナリティクスなど、既存の分析ツールと併せれば、低効率の施策を解消・改善し、マーケティングの精度を高め続けることが可能です。

ある意味では、これはユーザーとのコミュニケーションとも表現できます。ユーザーの評価を受け止め、ブラッシュアップして市場に返す。それをユーザーがまた評価して、商材や企業の価値が磨かれ、市場に広く浸透していく。

現代では、ネットワークは拡大し続け、情報の流通速度も爆発的に加速しています。企業が自身の立ち位置を把握し、さらに飛躍するためのコミュニケーションツールとしても、UGCツールは有用です。