定期的に分析する
UGCツールの導入は、おそらく最も手軽で効果の高い通販サイトの集客方法のひとつです。導入するだけで、売上の向上、ファンの獲得、SEOへの寄与など数々のメリットが得られます。
しかし、口コミに含まれるユーザーの生の声は、企業側にとっても宝の山です。使い方次第で、企業の未来にも影響を与えるポテンシャルがUGCツールにはあります。
通販サイトの集客の極意は的を射たブラッシュアップにあり
UGCツールを通販サイトの集客方法として位置づける場合、まず目が行くは口コミの収集機能でしょう。口コミは口コミを呼びます。それが自動で増えていくわけですから、可能な限り使いこなそうと考えるのは当然です。
とはいえ、それがうまく機能するかどうかは、通販サイトや商材の特性によって大きく異なります。例えば発売したばかりで知名度もないのに、いきなりバズで大量の口コミを狙えるかと言えば難しいです。
もちろん、マーケティング戦略によっては当たる可能性もあります。しかし大多数のケースでは、通販サイトへの安定した集客が見込めるようになるまでに、少なからず試行錯誤が必要です。
多くのUGCツールには、データの計測・分析機能が付属しています。実はこの機能を使いこなせるかどうかが、質の高い集客方法を実現できるかどうかの分かれ道となります。
UGCツールは双方向のコミュニケーションを可能にする
ユーザーの声に耳を傾けるのは、通販サイトに限らず、マーケティング活動の基本です。SNSの登場で、ユーザーとのコミュニケーションもずいぶん取りやすくなりました。
ただ、必ずしも人対人の、距離の近いコミュニケーションが有効とは限りません。マーケティング担当者の資質や商材のブランディング、炎上リスクなど、SNSを活用する上で検討すべき項目は無数にあります。
UGCツールで口コミを集めるメリットは、そうしたややこしい手続きなしで、商材や企業に対する生の声を集められる点です。魅力には磨きをかけ、欠点は補って、その評価を再び市場に問う。ちょうど良い距離感の双方向のコミュニケーションによって、従来の市場調査よりもずっと早く商材をブラッシュアップすることができます。
「悪評」も使い方ひとつ
UGCツールを導入する目的は、口コミを効果的に使って、通販サイトへの流入や購入数を高めることです。効果的に使う、といっても、正解はトライアンドエラーの中にしかありません。
UGCには、写真、動画、テキストなど種類があります。ターゲットユーザーは何を求めているのか。また、求めているコンテンツを提供できたとして、それが売上につながるのか。
定めた目標を見失わないように気をつけつつ、データを吟味しながら施策をブラッシュアップしていく姿勢が大切です。
例えば、悪評。ネガティブな評価を避けたいからと言って無難な口コミを選びすぎると、信憑性が下がり、かえって顧客離れにつながる可能性があります。
極端に排除するよりも、利用する方法を模索するのが件名です。例えば「悪評コーナー」などをあえて設けて、そこに丁寧にメーカー側のコメントを添えていけば、印象はガラリと変わるはずです。悪評を真正面から受け止めたことで、悪評を言っていた本人の評価も変わるかもしれません。
スピード感を大切に
もちろん、「悪評コーナー」を導入したことで逆にコンバージョン率が下がる可能性もあります。
しかし、通販サイトの強みはスピード感です。施策の成否がデータで明らかになっているなら、すぐに修正すれば済む話です。
まず目標を定め、その目標に沿った施策を打ち、データで成果を確認する。ダメなら修正し、成功なら次を考える。小さな施策で細かくデータを積み重ねていくことが、Webならではのスピード感を最大限に活かすコツです。
また、そうして蓄積した知見は、商品のリブランディングや新規商材の開発、集客方法の立案においても、独自性の高い有用な情報源となるはずです。