第二章:活用事例

口コミを効果的に収集・管理できるUGCツールは、ECサイトの集客における心強い味方です。

ただ、具体的な導入メリットは、使ってみないとなかなか見えてきません。UGCツール選びの参考情報として、3つの切り口からUGCツールの導入事例をまとめてみたいと思います。

活用方法別に見るUGCツールの導入事例集

UGCツールをECサイトに導入するメリットには、大きく分けて以下のようなものがあります。

CV率の向上

最もわかりやすいのは、CV率の向上でしょう。ECサイトのマーケティングに関する多くの統計で、商品購入者の半数以上が口コミを参考にしているという結果が報告されています。

第三者による客観的な評価には、見込み顧客の背中を押す確かな力があります。

商材の改善

UGCツールが集める口コミには、顧客による率直な声が反映されています。もちろんその声には、好評価のものもあればそうではないものも含まれます。

注目したいのは、いずれの評価も大いにビジネスに役立つということです。好評価の口コミを受けて自社の強みを再認識したり、要望やお叱りを受けて商材やサービスを改善したり、売り上げを底上げする以外の部分でも、UGCツールは役に立ちます。

顧客との関係構築

UGCツールで口コミを集める際、双方向のコミュニケーションを意識して返信を丁寧に行うことで、顧客との信頼関係の構築につなげた事例も少なくありません。

利用者との距離が近くなることで、市場における自社の立ち位置や存在理由が明確になる、というのも、UGCツールを導入する大きなメリットと言えます。

事例からわかる、UGCツール導入におけるよくある悩み

ECサイトを運営する企業様の多くは、UGCツールの導入にあたって共通する悩みを抱えています。正しい答えはありませんが、そうした悩みを解消する一助になりそうな情報を簡単にまとめてみたいと思います。

悪評が溢れかえるのではないかと不安

営業代理店としてUGCツールの提案を行うなかで、特に多くのお客様からお伺いする質問がこれです。

ECサイトの訪問者の背中を押すためにUGCツールを導入するのに、肝心の口コミに悪評が含まれていては本末転倒ではないか。もっともな不安です。

ただ、掲載する口コミは管理者側でコントロールできますし、そもそも悪評よりも好評価の口コミの方がずっと多く集まる傾向があります。

あまりの好評価の多さに、こんなにファンの多いブランドだったのか、と認識を改め、いっそう高いモチベーションで商品開発に臨むようになった企業様もいらっしゃいます。

また、例え悪評を受け取っても、それがマイナスで終わることはありません。商材やサービスを改善する重要な根拠になるからです。厳しい声を頂戴したお客様に丁寧なサポートを行ったことで、一転してブランドを応援してくれるようになった、という例もあります。

本当にCV率が上がるのか判断がつかない

もちろん100%ではありませんが、レビューで商材の魅力を伝えることができれば、高確率で売り上げは上がります。

ただ、それがCV率の向上につながるかというと、そうとも限りません。口コミは、ユーザーにとって有用なコンテンツです。そのため質の高い口コミが増えると、検索順位が上がり、流入数が増えます。

CV率は流入数に対する成果の割合です。成果の絶対数が増えたからといって、必ずしもCV率が上がるとは限りません。

また、商材の特性によってもUGCツールの導入効果は異なります。例えばBtoB向けの商材は口コミが集まりづらい傾向にあり、BtoC向けに比べて舵取りが難しいです。

身も蓋もありませんが、成果の度合いはケースバイケースです。ただ、予算が十分に取れるのであれば、レビューがあった方が、売り上げがアップする可能性は高いです。これは、多くの統計が裏付けている事実です。

売り上げ規模にマッチする料金のUGCツールがない

ECマーケティングにおけるレビューの価値は知っているものの、利用料金が見合わずにUGCツールの導入に慎重になっているケースもよく見られます。

UGCツールは、搭載する機能によって料金が変わります。例えばゼロから口コミを集めたいのであれば、SNS連携機能のないタイプをまず試してみるなど、段階に応じてサービスを選び分けることも可能です。

安いものであれば、月額5万円以内で導入できるUGCツールもあります。また、多少料金が掛かっても、それ以上のリターンが見込めるかもしれません。

多くのUGCツールは、本契約までに無料のトライアル期間を設けていますので、どのくらい反響があるか試験的に試してみるのも一つの方法です。